予算特別委員会 市長総括質疑

3月13日、本会議場で行われた市長総括質疑(正式には市会議事録をご覧ください)

西村善美市議 質疑
●市内経済の実態について
○西村  昨日も議論あった。内閣府から景気動向が公表され、「景気の後退」が一斉に報道された。京都の地元新聞は「景気 穏やか回復の認識は、国民の実感は乏しい。大企業が潤う一方で恩恵は届かなかった」とわざわざ社説を掲げた。この報道は市民の実感と同じ。
昨日の質疑で市長から市民の「所得」が上がっている答弁があったが、生活実感に近い数値で言えば、実質賃金は6年間で10万円以上も減っていることが厚労省の「毎月勤労統計」で明かになっている。全国的に下がり続けている。だから、国民の約8割が「景気回復の実感ない」と世論調査で答えている。そして、増税で懸念されるのが市内中小企業の経営だ。8%の増税時には、GDPの急減な落ち込みがあり、その後も増税前の水準までは回復してない。今回の、消費税増税とその転嫁で市民も市内企業にも悪影響を及ぼすことになる。昨日、財務省の京都事務所も「景況はマイナス」と公表した。皆さんが言うような「景気回復どころかマイナス」ということを国も認めた。増税の根拠崩れている。増税の転嫁は撤回すること。そして国に増税中止をあらためて指摘しておく。
●「地域企業条例」について
〇西村  その上で、いっそう経営が厳しくなる市内の中小企業の対策について。提案の「地域企業条例」だが、市長の条例説明では、基本理念として3つの柱を言われた。一つ目は、「地域と共に発展する」企業。二つ目は「自助努力と企業相互連携」。三つは「担い手の活躍」ということ。条例については、我々は、二つ目の「自助と共助」というより、条例化で、むしろ「公助」(公の支援)が大事だ。京都市が如何に、中小企業を応援していくのかをはっきりとすることだ。

(答弁→岡田副市長)今回の中小企業を応援する地域企業の条例だが、公助が最優先ということでなく、すぐれた中小企業家の方、また経済団体、金融機関のトップの方々が様々議論され、ご自分たちが発案され、「こうありたい」ということで出された条例。行政としての施策はしっかりとやっていくが、それをしっかりと応援、連携して、京都の中小企業の発展をはかっていく。

〇西村  委員会で何回か議論してきたが、本市の条例においては、国の「中小企業憲章」を踏まえると説明していた。国の「憲章」の内容は、規模としての中小企業を、支援の中心に据えて取り組む内容である。今回の「地域企業条例」は国の憲章をどう生かして行くのか。

(答弁→岡田)中小企業憲章には、基本理念で「中小企業は社会の主役」「地域社会と住民生活に貢献している」「伝統技能や文化の継承に重要な機能を果たしている」などまさに「中小企業は国家の財産」と記載をされている。今回提案している条例の基本理念でも、ほぼ同様で、地域企業の持続的発展が、地域のコミュニティの活性化、文化の承継に寄与すると、これが活力に満ちた地域社会の形成にあたると記載をしており、中小企業憲章の理念に沿ったものだ。

○西村  「憲章」の理念から離れている。かつて、全国の中小企業家とその団体の皆さんが、国には「中小企業憲章」の制定を求め、全国では、自治体に条例制定運動を進めてこられた。その結果、国で「憲章」を制定し、自治体で「条例」制定がすすんだ。中小企業家の皆さんの大変な努力の歴史があって国も動いた。
国の「憲章」。その理念に書いてあるのは、「中小企業は国家の財産ともいうべき存在である。一方で、変化に弱く、不公平な取引を強いられるなど多くの困難にさらされてきた。この中で、大企業に重きを置く風潮や価値観が形成されてきた」。 しかし、「少子高齢化など将来への不安が増している」もと、「不安解消のカギとなる医療、福祉、温暖化、エネルギーなどの期待できる分野で、中小企業の力が発揮され、豊かな経済、安心できる社会を開く」として、中小企業は大いなる担い手だと、国の憲章は位置付けている、その通り。しかし、京都市の「地域条例」では巨大利益をあげる大企業も一括りで「地域企業」と位置付け支援の対象だが、むしろ、「中小企業憲章」を生かすのであれば、「地域企業条例」は「中小企業」に変えるべきだ。

(答弁→岡田)市内企業の99.7%は中小企業。今回、多くの方の発案によって、意思によって宣言を出されて、それを支援する条例を提案している。まさに中小企業を応援する条例である。大企業についてだが、京都には新たなイノベーションを興し起業し世界規模で活躍されている、本社は京都において、中小企業を支える、応援する、地域にも貢献するという大きな規模の企業がある。「協力企業会」というものをつくって中小企業を応援してこられた、そういうお立場で「地域企業」だと考えている。

○西村  憲章とは違う。国の憲章では、中小企業というものをはっきりと区別している。「地域企業条例」というのは、少し曖昧になっている。あらためて中小企業ということを明記すべき。条例では、大企業の責務で、中小企業を支援するということも明記すべき。地域条例に懸念するのは、全国の「中小企業振興条例」では、地域の産学公・金融機関などとの連携を規定しているが、振興策のために、例えば「中小企業振興会議」など立ち上げて、調査、政策立案あるいは施策を検証して行く具体的な取組が必要。この条例には、その規定がない。大企業ではなく、市内の全ての中小企業へ支援が行き渡るような条例を求める。そして、その具体的な推進体制の構築を求める。

(答弁→岡田)提案している条例は、まさに中小企業を応援する条例として、それぞれ責務を書いて、大きな企業についても応援していただく。ご指摘の点が理解できていないかもしれないが、中小企業を応援する条例である。

○西村  国の憲章を生かすというならば、規模としての中小企業をはっきりすべきだ。

●公契約条例に賃金条項規定の設置を
〇西村  次に、公共工事における「設計労務単価引き上げ」と「公契約条例」についてである。昨年9月市会でも取り上げた本市の「公契約条例」について「賃金条項」を加えて、賃金を高める課ことと質問したが、答弁では条例に「賃金条項の規定は考えていない」と答弁だった。一方で「国の方では機運が高まっている」「何かする必要性ある」とも答えている。これ以降国は今年、平成25年度から7年連続で設計労務単価の引上げをする。過去最高値となる。今後の労務単価引き上げの具体化をどう考えているのか。

(答弁→植村副市長)当然、業界団体等に賃金の引き上げを要請している。発注済の案件についても適宜適切にインフレスライドなど適用。

〇西村  国の高まりを踏まえて京都市として対応していくこと。具体的に例えば、賃金調査しているか。
公共工事に伴う労務単引き上げで契約変更の議案出てくるが、契約の担保として、契約企業への要請と結果報告は。工事受注企業と設計労務単価引き上げ変更の合意書は交わすことなど、具体的取り組みを。

(答弁→植村)体系的に調査しているわけではない。受注のあり方など必要されている水準は何か、という情報は入手している。国の「連絡協議会」設置、近畿でも立ち上げるという動きもある。制度の枠組みが決まってくれば対応する。

〇西村  京都市は、今後も民間事業者と契約変更して市民の税金を投入していく。そうであるならば当然現場で契約履行ができているのか確認することが原則ではないか。

(答弁→植村)個別で確認するわけではないが、トレンドを通じて事業者の方からこの単価はどうかなどの議論もある。そういう中、把握をしていきたい。

○西村  何度も議論してきたが、欠けている問題がある。公契約条例で賃金条項があれば、現場で反映できる、あらためて公契約条例に賃金条項規定する必要性がある。

(答弁→植村)議会で論議があった。繰り返しになるが、賛否両論ではあるが、導入している自治体が一部である、さらに、本市が発注する事業に従事する方だけを引き上げることは、不公平感があることなど、勘案して導入しなかった。

○西村  市民の税金を投入し。「契約変更」するものであり、そこを踏まえるべき。公契約条例にしっかりと賃金条項を書き込んで制度的な保障をすべきだ。

(更新日:2019年03月13日)