市長総括質疑

3月9日、西村よしみ議員(市長総括質疑)
■生活保護費削減について
西村市議 新年度の京都市予算で、保護予算を25億円削減の提案をしている。その内容について委員会でも分ったことは、年金受給者の増加などの影響とともに、国会で審議中の内容も含むこと。国の政策について、未だ国会で決まっていない制度の改悪まで先取りしているのは認められない。市民生活への影響を考慮して、新年度の保護予算25億円削減はすべきでない。撤回すべきだ。
(答弁→村上副市長)国が行った専門的科学的見地からの生活保護基準見直しを受けての算定。また、生活保護率がこの間、減ってきた。ピーク時からは予算は高止まり。京都市は様々な就職支援等の活動が功を奏して、保護の対象者が減っている。
西村市議 削減する姿勢だ。市民生活への影響を見る必要がある。生活保護費削減により、国民健康保険一部負担金減免への影響、母子寡婦の貸付事業、心身障害者共済事業、介護保険の利用者負担減額制度、就学援助制度など、様々な制度で生活保護基準の適用可否で実施している。生活扶助費が下がれば悪影響が及ぶ。減額は認められない。
私は、代表質問で、「新年度の保護予算を削ることなく、必要な財源を確保し、市民の貧困の実態をしっかり調査し、保護の捕捉率を高めること」を求めた。答弁では「平成30年度に於いても必要な方に必要な保護を実施するための予算はしっかりと確保している」と一般的な答弁だったが、「捕捉率を高めよ」と質したにもかかわらず、これには答えなかった。再度答弁を求める。
(答弁→村上副市長)本市では相談体制を充実し、福祉のベテラン職員が専門で窓口にあたっている。各区の面接相談員から上がってくる保護には至らないが何とか貧困を救いたという方には、保健福祉センター、税・国保・水道料金の窓口等から情報を得るようにして、生活に本当に困っている方が必要な保護を受けられるよう、職員が連携して取り組んでいる。
西村市議 捕捉率を聞いているが答えてない。全国的に課題となっている捕捉率については、厚労省も捕捉率を公表したことがある。日弁連は18%程度と表明している。現政権も捕捉率は調査すると国民に約束している。市としても捕捉率を調査して保護を高めていただきたい。
国が生活保護費の削減をするための根拠に上げているのは、「保護を受けてない低所得者世帯を基準に」しようとしている。このやり方について、市の答弁は「国民が健康で文化的な生活水準を維持できるよう、厚生労働大臣が定めることとしており、見直しは、生活保護を受けていない低所得世帯との比較等、国における審議会の専門的科学的見地からの検証結果をふまえ、行われるものと認識している」と、国の削減を容認するような答弁だった。容認すべきでない。
(答弁→村上副市長)国民全体の生活実態を見据えて、必要な時期に適切な水準の見直しは必要。昨年12月に部会の報告書が取りまとめられたが、基準額と消費の実態に乖離がある。当初は13.7%減の改定案が示されたが、部会での論議を通して、3年かけて段階的に最大5%に抑えることになった。30年10月からの見直しだが、適切に行われるものと認識。国には意見は述べていく。
西村市議 削減容認だ。代表質問で、母子加算削減で苦しい母子家庭の声を取り上げて質問したところ、児童養育費加算が引上げられると答弁。母子加算は母子世帯への加算、児童養育費加算は子どもがいる世帯への加算で、異なる加算制度。児童養育費加算で、3歳未満については、月1万5千円支給されていたものが1万円に減額される。3年間で18万円減額となる。母子加算は月2万1千円から1万7千円に減額。制度改悪だ。国へ削減をしないよう求めるべきだ。
(答弁→村上副市長)母子加算は2万1千円から1万7千円に減額される。児童養育費加算の3歳未満は減額となるが、一律1万円の対象が中学生から高校生へと3年間延長されることとセットの改定で、トータルでは手厚くなっている。また、生活保護世帯の方の大学進学支援として、進学準備金の創設も予定されている。子育ての期間を大学までと長い期間でとらえての支援だ。
西村市議  削減の影響が出る世帯もある。容認は認められない。

■国保の都道府県単位化について
西村市議 国保の都道府県単位化について代表質問で取り上げたが、市は「国保会計の歳入超過のうち2分の1を保険料の引き下げに活用し、その残りは一般会計繰入金の縮小に回す」と説明されている。私は「国保加入者の負担は限界を超えており、歳入超過は、更なる保険料の引き下げに回し、市民の負担軽減を行うべき」と指摘した。歳入超過が生じた場合、2分の1を一般会計繰入分の縮小に回す対応について明文化で規定されているか質問したが、法律上の根拠等は何もないとの答弁。歳入超過は全額を保険料引き下げに回すことは十分可能だ。さらに引き下げを求める。
(答弁→村上副市長)保険料はなるべく低く抑えており、指定都市の中では低いレベル。都道府県単位化に伴い、国の支出もあり、14億2000万円の歳入超過となった。前回と同様に、その2分の1を保険料の引き下げにあてた。逆に赤字となった場合は、一般会計から2分の1を支援して値上げ幅を抑えてきた。明文化はないが、安定的な運営をめざして、ルール化してきたもの。運営協議会では「据え置きでもよいのでは」との意見もあったが、2分の1を引き下げにあてた。
西村市議 実態を見る必要ある。市の資料によると、29年度所得割基礎額階層で100万円以下の世帯が8割で、殆どが低所得世帯。150万円の所得の方の保険料年額は26万円。とても払えない。更なる引き下げを求める。
その上で、国保への一般会計繰入を縮小して「残りの半分については市民の皆様からの税金を他の福祉施策の充実に生かせるよう予算編成を行った」との答弁だった。しかし、新年度の予算案は、国保の後期高齢者分や介護分は値上げ提案。また、保育料値上げ、介護保険料も値上げ、深草墓園使用料は大幅値上げなど、福祉充実とけっして自慢できる内容ではない。
市民への負担の増加と共に、今後の市の国保財政にも厳しさが増していくこととなる。今後、国と府への財政支援要請を強めていく必要がある。私は「運営責任を共有する京都府にも財政支援をはじめさせる」ことを代表質問で求めた。市長答弁は「京都府に対しては、安定的な運営が図れるよう必要な意見を述べる」との答弁。今後、京都府へ具体的に財政支援を求めていくのか。
(答弁→村上副市長)都道府県化により国保財政の安定化がはかられる。加入者に高齢者や低所得者が多いという構造的な問題の解決には至っていない。今後とも、制度の必要な改正について意見を述べていく。国民皆保険制度が持続可能なものとなるよう、医療保険制度の一本化を。それが実現するまでの間は、財政措置の拡充を国に対して要望していく。
西村市議 具体的な答弁はなく、今後の京都市の国保財政の在り方は厳しい状況にあると懸念する。都道府県単位化を推進してきた全国知事会会長は、当初1兆円の財政支出を国に求めてきた。結果は3分の1程度に留まっている。国の地方に対する責任や京都府の責任をしっかりと果たさせていくことが、今後、重要になってくることを指摘しておく。

(更新日:2018年03月09日)