10月25日京都市会 閉会本会議で 決算議案について討論

10月225日(木)、京都市会は閉会本会議を開きました。私は、党市議団を代表して、決算議案について討論をしました。以下、討論内容です。(写真は以前撮影のものです)

日本共産党市会議員団は、報第2号平成29年度一般会計決算及び報第7号中央卸売市場第一市場特別会計決算ないし報第17号自動車運送事業特別会計決算は認定せず。報第15号水道事業特別会計決算、報第16号公共下水道事業特別会計決算、報第18号高速鉄道事業特別会計決算についてはそれぞれ認定することを表明しています。私は議員団を代表して、その理由を述べ討論をします。
まず、報第2号についてです。
わが党議員団は、京都市内の経済状況の認識と対策について取り上げ、中小企業と市民の暮らしの現実を見て、中小企業・小規模事業を応援し、雇用と賃金を高めるよう質しました。さらに、災害の被害対策を強めることや農林業支援などを求めてきました。
京都中小企業家同友会の2018年景況調査では、対前年同期比の売上高DIは2.0ポイントの減り、採算DIもやや悪化する結果となったとしました。また、民間の調査会社(帝国データバンク)が今年7月に全国企業対象に実施した景気動向調査では、景気は3カ月連続で悪化したと公表しています。これは、京都市が説明しているような「景気は穏やかな拡大が続いている」と言うものではありません。
決算特別委員会で質疑した点は、実体経済が回復してない下で、市民生活や中小・零細企業には景気拡大の実感がないこと。その原因は、実質賃金や個人消費の低下があることを指摘し、現状認識を誤ると処方箋も誤ることを質しました。京都市の統計データによると、「市内雇用者報酬」が減少し「市民可処分所得」も減少しています。市民の消費購買力が上がっていないことなど実態を指摘し、その対策強化を求めました。しかし、答弁は、経済指標、雇用情勢も回復している、個人の給与所得や消費に力強さがないので実感がないと答え、府内の賃金5割の企業が賃上げ、望まざる非正規は問題だが9割は望まれたパートだと、実態をよく見ない答えでした。
産業支援にとって重要な、「中小企業振興基本条例」についてですが、決算特別委員会の質疑で、わが党委員は、条例制定は待ったなしであること、業者からも制定を求める声が上がっていることを示して、中小企業振興条例の制定を強く求めました。しかし、答弁で、「京都・地域企業宣言」をまとめたので、企業規模ではなく、地域に根差した企業を支援するとの答えです。改めて、他都市で制定されたような中小企業支援を重点にした条例が必要という点を強調しておきます。
29年度決算の「中小企業対策費」について、この5年間の「金融預託金」を差し引いた推移を見ると5年前から14%も下がっていること、4年前から比較しても20%も下がっていることを指摘しました。市は「中小企業が市内経済の中心」と言うが、決算額は減ってきているが、なぜかと質したところ、「その都度増えたり減ったりしている、予算はその都度検討している」と答えるのみで、なぜ20%減らしたのか、内容についての説明がありませんでした。支援を高めるべきです。
次に、今年は災害が続き農林家への被害は深刻です。これらに対して、「従来の延長線でない支援策が必要」と指摘し、市内食料自給率の向上、農業担い手支援、振興対策、農産物の自由化の懸念などについて質しました。災害対策では農林家に対する支援強化をしていますが、市内の地産地消を高めること、自由化拡大には反対することを求めます。
次に、観光政策についてです。住宅環境と住民生活を守ることが必要と質しました。管理者も常駐しない施設のもと周辺に悪影響を及ぼしているところは、観光と生活の調和とはいえません。市民生活のために、観光の総量規制の必要性を求めました。答弁では、「調和」については、例えば、宿泊施設と喫茶店の共同した取組など取り組んでいると答え、全市的議論でつくられた条例で規制を明確にしているとか、経済効果は高いとの答えでした。今後、市民生活への悪影響についての対策をすべきです。
次に、商店街振興についてです。質疑で、商店街を取り巻く厳しい状況を紹介し、商店街活性化と支援策強化、予算増額などを求めました。答弁は、予算は一定確保している、アーケード修繕など活性化支援進めると従来答弁に留まりました。
雇用対策について質疑で、国の働き方改革の狙いは人件費コスト削減と指摘し、裁量労働制を廃止して改善する企業があることを紹介して、労働環境の改善の取組について質しました。しかし、答弁では、企業のなかで議論することだとし、生産性向上の元で長時間労働が是正されると、実態を顧みない答弁でした。ブラック企業・ブラックバイト根絶については、対策強化と監視体制の拡充など求めました。答弁は、府市労働局3者で支援センター窓口で対応し、大学のセミナーで取り組んでいる、など既存の取組の説明に終始しています。今後は対策強化が必要です。
また、公共工事において市が自ら賃金規定ができる「公契約条例」に賃金規定を設けることを求めました。本市は引き続き否定していますが、全国でも広がっています。先行事例にも学び、条例に賃金条項を盛り込むべきです。
次に、中央卸売市場第一市場についてです。第一市場の再整備については600億円の財政規模を予定しています。京都市場は市民の台所です。市場の役割は、市民にとって安全な食の確保と共に、市場価格の安定化等がありますので整備は必要ですが、膨れ上がる事業費を見直し縮減の必要性があります。厳しく指摘しておきます。第一市場とともに、新駅設置への財政支援や新設されるホテル・商業施設への歩道橋整備費などは事業の見直しをすべきです。
次に、自動車運送事業特別会計についてです。反対する理由は、「管理の受委託」の問題です。今議会の質疑で、委託化の今日的問題点が明らかになってきました。一つは民間事業者において、受託事業の経費が増大していることです。二つにはバス運転手の担い手不足が深刻化していることです。低賃金のもとでは、運転手の確保も厳しい事態が続いています。質疑で受委託をめぐってさまざまな課題の指摘がありました。乗客への安全運行サービス、運転手の安定確保など向上させるためにも、「管理の受委託」はやめるべきであります。
 更に、反対理由は、若年嘱託職員制度が改善されていないことです。乗客を安全に運ぶ役割を担う運転手の雇用と労働条件が、「若年嘱託制度」によって不安定なままです。2000年に導入されたこの制度で、平均賃金が、正職員の67.8%しかないという給与格差は、あまりにもひどいではありませんか。その上、若年嘱託から正職員になっても低賃金は維持されるというのです。全国の公営バス事業の中でこの若年嘱託制度を持っているのは、京都市と名古屋市だけです。この制度は直ちに廃止し、労働条件の改善を求めるものです。
また、「調整区間運賃」の解消ができておらず、一日乗車券利用地域が拡大していません。この問題については、今市会に、圧倒的に「運賃調整区間」が多い西京区の住民から改善を求める請願が議会へ提出されています。市長と市民との約束であると共に、市会付帯決議も付されていることから、早急な改善を求めるものです。公共交通においては、高齢者や子育て世代、通勤・通学の利便性の向上など、市バスの果たす役割は多岐にわたり充実が求められています。民間バスへの支援と連携で交通網の強化をすすること、市バス路線の延長やダイヤの改善など更なる改善を求めます。
 次に、高速鉄道事業についてです。
安全対策では、全国的に視覚障害者の落下事故が起こっていることから、烏丸線においてホームドアの全駅設置は喫緊の課題です。さらに、老朽化している施設の更新が予定されています。これらの財政的需要に対して、国の補助制度改善を強く求めるべきであります。「高資本対策補助金」は見送りではなく、求められている安全対策や利便性の向上のために確保し利用すべきです。
次に、水道事業について述べます。
決算特別委員会では、老朽管の取替と耐震化が大きな課題となりました。これらを国の「水道管路緊急改善事業」に伴い計画的に行うことが必要です。更に、鉛製給水管の宅地内における取替助成制度の助成額の上限引き上げを更に進めるよう求めるものです。また、水道事業に対する国の補助制度を抜本的に拡充するため、更なる努力を強く求めます。
水道事業については、国は広域化を進めようとしています。地方自治体の水道事業の運営権の民間企業への委託を推進する水道法改定案が議論されています。必要なのは民営化ではなく、水道事業の担い手育成や必要な財源を投じてライフラインを守ることが重要であります。
下水道事業ついては、管路耐震化を進めるため、国に対して補助率を拡充するよう求めること、「雨水浸透マス」及び「雨水貯留タンク」の補助制度のさらなる充実を求めます。
 最後に市民生活が厳しいもとで、安倍政権は来年10月から消費税10%増税を表明しています。これは市民や利用者に負担を押し付けるものであり、京都市はこの増税に反対し、公共料金への転嫁をしないことを求めるものです。また、公営企業への消費税の適用除外を国に要請することを強く求めて、私の討論とします。
以上

(更新日:2018年10月26日)